Exhibition

葭村太一 “ランダムエンカウント”

2025年9月20日(土)– 10月19日(日)

オープニング+ ギャラリーツアー
9月20日(土)17:00 -(無料)

ワークショップ
9月21日(日)14:00 - 16:00(無料)

ゲストトーク
9月28日(日)17:00 - 18:00(無料)

アーティストトーク
10月19日(日)17:00 - 18:00(無料)
話し手:葭村太一、聞き手:池田佳穂(インデペンデント・キュレーター)
※ゲストトークおよびワークショップの詳細は後日SNS にて公開予定です。

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葭村は、都市や公共空間に潜む痕跡を題材に、木彫を用いた美術表現を行っている。その中でも特に惹かれてきたのが、グラフィティだ。グラフィティは都市の隙間を縫って生き延びるものであり、器物損壊という違法行為である一方、いつの間にか公共空間の一部として存在してしまっている。その矛盾を抱えながらも、多くのファンが存在し、私もその一人である。描かれたグラフィティ自体に罪はなく、それらはやがて儚く消えていく。その刹那的な存在に、私は「都市の記憶としての痕跡」を感じ、木彫作品として表現している。
本作は、葭村がGoogle Maps のストリートビューで都市を散策するところから始まる。Google のカメラが偶然捉えた、誰かによる落書きを引用し、それを木彫へと置き換えていく。デジタル上で歪んだグラフィティを物質として立ち上げることで、実体のない脆弱な存在に現実の形を与える試みだ。
このシリーズには以前から名前があったが、少しずつ形を変えてきた。本展に合わせて、その名称を「ランダムエンカウント / RANDOM ENCOUNTER」とする。ランダムエンカウントとは、RPG ゲームにおける戦闘システムの一種で、フィールド画面でキャラクターが移動中、一定の確率で敵と遭遇し戦闘が発生する方式のことを指す。「遭遇する」という意味の英単語 “encounter” に由来する和製英語である。
会期中のイベントでは、「ランダムエンカウント / RANDOM ENCOUNTER」シリーズの出発点となった作品や、現在の形態に至るまでの流れ、そして制作を通じて起こった出来事などについてお話しする予定である。

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葭村太一
1986年兵庫県生まれ。大阪芸術大学デザイン学科卒業。現在は大阪を拠点に活動。人間の意識、痕跡や記憶、それらを想起させるような彫刻作品を制作している。近年は都市や公共に残された落書きをGoogle Maps のストリートビューを通して散策し、木彫へと立体的に再構築するシリーズを中心に展開している。
作品を通して公共やそれらをテーマに表現することについて考えている。場所の持つ記憶をリサーチし、映像や写真などのメディアも組み合わせたパフォーマンスやインスタレーションとしての発表も増えている。 主な展示として、個展「High Tide」Open Contemporary Art Center(2025 年 / 台北)、「京都芸術セ
ンター開設25 周年記念展- そのへんにあるもの-」 京都芸術センター(2025 年 / 京都)、「BankART Life7 UrbanNesting:再び都市に棲む」BankART Station(2024 年/ 神奈川)、「Frieze seoul 2023 - フォーカスアジア- 」 coex(2023 年/ ソウル)など。
https://taichiyoshimura.com/

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お問い合わせ: ta1.yoshimura.0430@gmail.com

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葭村太一 " ランダムエンカウント"
2025年9月20日(土) - 10月19日(日)
12:00 - 19:00 土日のみ開催 *10月13日(月・祝)は特別開廊

Taichi YOSHIMURA "RANDOM ENCOUNTER"
September 20 Sat - October 19 Sun, 2025
12:00 - 19:00 Opens only Sat. Sun. *October 13 Mon & Public holiday , Special open day